日本消化器がん検診学会雑誌
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原著
胃癌検診における血清ペプシノゲン値の変動に関する検討
仲本 雅子木長 健奥谷 俊夫
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2014 年 52 巻 1 号 p. 37-45

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抄録
神戸製鋼関連事業所は2010年度からABC検診と内視鏡検査を組み合わせた新しい胃検診を導入した。2年連続血清ペプシノゲン(PG)値を測定した受診者16,837例のうち1回目と2回目で陰性, 陽性の判定が同じだったものが92.1%, 1回目と2回目で陰性, 陽性の判定が変化したものが7.9%で, このうち1.1%がPG陰性からPG陽性に, 6.8%がPG陽性からPG陰性に変動した。PG陽性化例のうち除菌施行例は32.0%, PG陰性化例のうち除菌施行例は80.7%で, 除菌の影響を除くと, PG陽性化率は0.7%, PG陰性化率は1.3%であった。リスク分類と内視鏡所見の乖離例やPG偽陽性, 偽陰性が疑われる症例がみられ, 可能ならば1回は内視鏡やX線など画像所見を加味しての判定が望まれた。PG値の変動は除菌判定に有効であるが, 除菌例ではPG値のみで萎縮度を推定することは困難であり, 除菌者の増加が予想される今後の課題の一つと考えられた。
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© 2014 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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