日本消化器がん検診学会雑誌
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原著
新しい血清Helicobacter pylori抗体測定試薬を用いた ABC分類についての検討:既存の抗体法との比較
唐澤 博之杉山 敦武田 正山村 光久荻原 康宏山岸 淳一郎百瀬 英司岩岡 秀子大倉 みつえ青木 政子
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2016 年 54 巻 1 号 p. 18-29

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抄録
上部消化管内視鏡検査を受けた同一健診受診者750例に, 新しい血清Helicobacter pylori抗体測定試薬であるスフィアライトと, 既存のEプレートの両法を用いてABC分類を行い, その結果について検討した。H. pylori抗体陽性率はスフィアライト28.5%, Eプレート25.2%でスフィアライトの方が高かった。スフィアライトによるABC分類ではEプレートに比べB群, C群が増加し, A群, D群は減少した。両抗体法の不一致例のほとんど(26/27例)はEプレートH.pylori抗体陰性がスフィアライトで陽性と判定され, Eプレート抗体価の陰性高値例が多かった(22/27例)。またスフィアライトA群のC-2以上の萎縮性胃炎(5.8%)に対しペプシノゲン値による拾い上げを行うと, 萎縮性胃炎の混入率をおよそ半分まで減らすことが可能であった。スフィアライトを用いることでABC分類の精度が上がることが示唆されたが, それでもA群に萎縮性胃炎が混入するのは確実で, A群に対しては慎重な対応が必要と思われた。
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© 2016 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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