2018 年 56 巻 1 号 p. 24-33
炭酸ガス自動注入器に用いたガス送気用カテーテルの違いが大腸CT検査に及ぼす影響について比較・検討した。
本研究参加に同意した3施設の355名を対象に, 使用するカテーテルをバリウム注腸向け直腸カテーテル(以下A群), 12Frネラトンカテーテル(以下B群), 12Frフォーリーカテーテル(以下C群)の3群に無作為に振り分けた。各群において撮影時間, ガス送気量, 被検者の受容性, および腸管拡張度に関して評価を行った。
撮影時間はB群においてガス注入時間が長くなり, ガス送気量は3群間で違いはなかった。被検者の受容性はA群で有意に低かった。腸管拡張度は背臥位では各群間で差はなく腹臥位でA群に比べB群C群の評価が低かった。
カテーテルの違いにより撮影時間, 被検者の受容性, 腸管拡張度に差がみられた。大腸CT検査の送気に使用するカテーテルは12Frフォーリーカテーテル(C群)が適していると考えられた。