日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
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ISSN-L : 1880-7666
原著
ガス送気用カテーテルの違いが大腸CT検査に及ぼす影響に関する多施設共同臨床試験
安田 貴明渡辺 直輝高林 健本田 徹郎平山 眞章加藤 貴司高橋 則晃永田 浩一
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2018 年 56 巻 1 号 p. 24-33

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抄録

炭酸ガス自動注入器に用いたガス送気用カテーテルの違いが大腸CT検査に及ぼす影響について比較・検討した。
本研究参加に同意した3施設の355名を対象に, 使用するカテーテルをバリウム注腸向け直腸カテーテル(以下A群), 12Frネラトンカテーテル(以下B群), 12Frフォーリーカテーテル(以下C群)の3群に無作為に振り分けた。各群において撮影時間, ガス送気量, 被検者の受容性, および腸管拡張度に関して評価を行った。
撮影時間はB群においてガス注入時間が長くなり, ガス送気量は3群間で違いはなかった。被検者の受容性はA群で有意に低かった。腸管拡張度は背臥位では各群間で差はなく腹臥位でA群に比べB群C群の評価が低かった。
カテーテルの違いにより撮影時間, 被検者の受容性, 腸管拡張度に差がみられた。大腸CT検査の送気に使用するカテーテルは12Frフォーリーカテーテル(C群)が適していると考えられた。

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© 2018 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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