日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
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56 巻 , 1 号
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巻頭言
大会長報告
原著
  • 大橋 憲嗣, 森 昭裕, 河合 洋美, 林 晋太郎, 伊藤 隼, 湯村 崇之, 蜂谷 紘基
    2018 年 56 巻 1 号 p. 11-23
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/01/25
    ジャーナル フリー
    【目的】胃X線検査のHelicobacter pylori(H.pylori)除菌による所見変化を検討し, 除菌後例に対するH.pylori胃炎診断フローチャート(H.pylori胃炎FC)単独診断の有用性を評価した。
    【方法】当院胃X線検診にてH.pylori胃炎を診断, 除菌後に胃X線検診を続けている除菌群74人と, 未除菌群45人の胃X線所見(胃体部ひだ太さ, 胃体部粘膜性状, 胃体下部ひだ消失)を後ろ向きに比較した。また, 除菌後の胃X線検査にH.pylori胃炎FCを仮適用し感度を算出した。
    【結果】除菌群のひだ太さは1年後, 2年後で平均1.18mm, 1.67mm縮小した。粘膜性状の粗造型は全例中間型に改善したが, 中間型は65.7%が変化しなかった。ひだ消失なしの21.4%がひだ消失ありに逆行性変化した。除菌後H.pylori胃炎FC診断は感度16.2%と低値であった。
    【結論】H.pylori除菌による胃X線検査の変化は胃体部ひだ太さの縮小が最も有用性が高かったが, 除菌後のH.pylori胃炎FC単独診断は不適であった。
  • 安田 貴明, 渡辺 直輝, 高林 健, 本田 徹郎, 平山 眞章, 加藤 貴司, 高橋 則晃, 永田 浩一
    2018 年 56 巻 1 号 p. 24-33
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/01/25
    ジャーナル フリー
    炭酸ガス自動注入器に用いたガス送気用カテーテルの違いが大腸CT検査に及ぼす影響について比較・検討した。
    本研究参加に同意した3施設の355名を対象に, 使用するカテーテルをバリウム注腸向け直腸カテーテル(以下A群), 12Frネラトンカテーテル(以下B群), 12Frフォーリーカテーテル(以下C群)の3群に無作為に振り分けた。各群において撮影時間, ガス送気量, 被検者の受容性, および腸管拡張度に関して評価を行った。
    撮影時間はB群においてガス注入時間が長くなり, ガス送気量は3群間で違いはなかった。被検者の受容性はA群で有意に低かった。腸管拡張度は背臥位では各群間で差はなく腹臥位でA群に比べB群C群の評価が低かった。
    カテーテルの違いにより撮影時間, 被検者の受容性, 腸管拡張度に差がみられた。大腸CT検査の送気に使用するカテーテルは12Frフォーリーカテーテル(C群)が適していると考えられた。
  • 今井 瑞香, 歌野 健一, 冨樫 一智, 土田 知宏
    2018 年 56 巻 1 号 p. 34-41
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/01/25
    ジャーナル フリー
    【目的】大腸CT検査における新たな前処置法(ルビプロストン+水溶性造影剤)の有用性を評価すること。
    【対象および方法】2015年1月から単施設で大腸CT検査を受けた204人を対象とし, 後ろ向きに検討した。前処置は, ルビプロストン24μg+水溶性造影剤50mlを検査前日夕と当日朝に服用としたが, 16人目に高度の脱水を生じたため, 以降, ルビプロストン半量とした。画質は, 腸管内液体残渣量(0, 1, 2, 3)・腸管内固形残渣量(0, 1, 2, 3), タギングの質(0, 1, 2, 3, 4)を用いて各部位別に点数化し, 各症例の平均値により評価した。受容性に関するアンケート調査も行った。
    【結果】中央値と四分位範囲は, 腸管内液体残渣量1.67(1.17-2.17), 腸管内固形残渣量0(0-0.33), タギング4(3.83-4)であり, いずれも良好であった。71%が前処置は楽と回答した。
    【結語】大腸CT検査の前処置においてルビプロストン+水溶性造影剤は有用であった。
  • 若杉 聡, 小宮 雅明
    2018 年 56 巻 1 号 p. 42-50
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/01/25
    ジャーナル フリー
    腹部超音波検診判定マニュアル(以下新基準)の有用性と問題点を検討する目的に, 腹部超音波がん検診基準(以下旧基準)との対比を試みた。
    2014年6月1日から2015年5月31日に亀田総合病院人間ドックで腹部超音波検査を受けた7534例を旧基準と新基準でカテゴリー判定し, 対比した。新基準で新たに加わった事後判定基準でも評価した。要医療を考慮すべきカテゴリー3-5が旧基準では1570例(20.8%)だったが, 新基準で992例(13.2%)になった。特に, 事後判定に悩むカテゴリー3が旧基準1278例(17.0%)から, 新基準701例(9.3%)に減少した。新基準の事後判定基準でのD判定は348例(4.6%)で, さらに要医療症例が減少した。新基準では事後判定基準が加わり, 要医療とすべきか迷うカテゴリー3が減少したため, 不要な要医療症例が大幅に減少した。一方で, 多発肝血管腫を疑う症例などでは不要な要医療症例がまだ多く存在し, 今後の課題と考える。
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