日本消化器がん検診学会雑誌
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原著
大腸CT検査の前処置にルビプロストン+水溶性造影剤は有用か?─腸管洗浄剤を使用しない新たな前処置法の試み─
今井 瑞香歌野 健一冨樫 一智土田 知宏
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2018 年 56 巻 1 号 p. 34-41

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抄録

【目的】大腸CT検査における新たな前処置法(ルビプロストン+水溶性造影剤)の有用性を評価すること。
【対象および方法】2015年1月から単施設で大腸CT検査を受けた204人を対象とし, 後ろ向きに検討した。前処置は, ルビプロストン24μg+水溶性造影剤50mlを検査前日夕と当日朝に服用としたが, 16人目に高度の脱水を生じたため, 以降, ルビプロストン半量とした。画質は, 腸管内液体残渣量(0, 1, 2, 3)・腸管内固形残渣量(0, 1, 2, 3), タギングの質(0, 1, 2, 3, 4)を用いて各部位別に点数化し, 各症例の平均値により評価した。受容性に関するアンケート調査も行った。
【結果】中央値と四分位範囲は, 腸管内液体残渣量1.67(1.17-2.17), 腸管内固形残渣量0(0-0.33), タギング4(3.83-4)であり, いずれも良好であった。71%が前処置は楽と回答した。
【結語】大腸CT検査の前処置においてルビプロストン+水溶性造影剤は有用であった。

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© 2018 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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