抄録
本研究では, 宮城県対がん協会の検診成績と宮城県地域がん登録の胃癌罹患データを用いて, 胃X線検診の検査間隔を逐年から隔年にした場合の検診精度を検討した。平成14-26年度の対策型胃X線検診発見がん4,975例では, 1年前受診例に比して, 受診間隔が2年以上の例では検診発見癌に占める内視鏡治療適用早期癌比率は有意に低値となり, 進行癌比率が有意に増加した。平成14年度検診受診者203,885人の追跡では, 逐年受診者に比べて隔年受診者では検診後2年目に検診外で診断された癌が有意に増加した。3年目検診発見癌については, 2年目受診がある群は受診なし群に比して進行度の進んだ癌が多く, 生存率が有意に低値となった。逐年検診の場合, 胃X線検診のスクリーニング感度は73.8%であったのに対し, 隔年検診を想定した場合は45.8%と有意に低値となった。胃X線検査による隔年検診については検診精度の低下を招く恐れもあるため, 慎重な対応が必要と考える。