日本消化器がん検診学会雑誌
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経験
腹部超音波スクリーニングにおける精度向上の取り組み
神田 泰一中島 晃関口 隆三桑島 章板垣 信生
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2019 年 57 巻 2 号 p. 177-185

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抄録

腹部超音波スクリーニングに関する精度向上のための取り組み―電子情報システム導入によるものと技師育成について―を紹介する。当センター健診超音波検査受診者から発見された癌(肝臓, 胆道, 膵臓, 腎臓)のうち早期癌の割合を電子情報システム導入前の2003年4月1日~2006年3月31日までの健診のべ受診者(男性101,742名, 女性59,109名, 総数160,851名)と, 電子情報システム導入後の2013年4月1日~2016年3月31日までの健診のべ受診者(男性87,505名, 女性51,337名, 総数138,842名)とで比較検討した。早期癌の定義はT1N0以下とした。電子情報システム導入前は総受診者数160,851名中に発見された癌の総数は87例, うち早期癌は31例(35.6%)であった。電子情報システム導入後は総受診者数138,838名中に発見された癌の総数は71例, うち早期癌は35例(49.3%)であった。X2検定で電子情報システム導入前後での比較ではp=0.079であり優位性は認められなかったが, 改善傾向が見られた。

当センターの総合健診は逐年受診者が増え, 最近では約9割である。電子情報システム導入によって過去画像や検査データを参照できるようになり, 観察困難部位の対応など, 効率的な検査が可能となった。電子情報システムの利用と技師育成の両輪での取り組みが早期癌発見割合の改善に関係していると思われる。将来的には腹部超音波検診判定マニュアルに準拠した検査方法にあらため, さらなる精度向上を目指したい。

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© 2019 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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