日本消化器がん検診学会雑誌
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総説
大腸がん検診における内視鏡のさらなる有効活用に向けて
関口 正宇斎藤 豊松田 尚久
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2020 年 58 巻 3 号 p. 236-246

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抄録

大腸がん死亡・罹患ともにいまだ多い日本では,大腸がん検診に改善の余地がある。全大腸内視鏡検査を最初から行う内視鏡検診を含めて,大腸内視鏡が大腸がん検診においてさらに有効活用されることが期待される。検診大腸内視鏡の有効性,安全性については,近年,質の高い知見が多く出てきており,今後さらに,現在進行中の検診大腸内視鏡に関するランダム化比較試験の結果も待たれるところである。医療経済学的視点からも,検診において大腸内視鏡をさらに積極的に使用することが日本では支持されうるが,その分,必要になる内視鏡検査数も増えるため,国内の内視鏡検査キャパシティを評価の上,それに応じた検診方策を考えなければならない。内視鏡検査キャパシティに限りがあることを念頭に置くと,大腸がん検診受診者のリスク層別や,サーベイランスにおける過剰な内視鏡検査の抑制,大腸微小腺腫の適切な取り扱いなども検討すべき課題といえる。

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© 2020 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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