任意型大腸がん検診の便潜血検査を契機に発見された40歳未満の若年者大腸癌4症例を経験した。男性が3例(75%)で,すべて30歳代であった。喫煙歴は2例(50%)に認め,飲酒歴は3例(75%)に認めた。既往歴に特記事項なく,癌家族歴は1例(25%)認めた。body mass index 25 kg/m2以上の肥満はなかった。腫瘍部位は右側結腸が2例(50%),残りの2例(50%)がS状結腸,直腸であった。内視鏡的切除施行症例は3例(75%)で,そのうち1例は追加治療として外科的切除及び化学療法を施行された。外科的切除は1例(25%)で追加治療は行っていない。病理学的に,早期癌2例(50%),進行癌2例(50%)で,いずれも局所,遠隔共に再発なく,経過良好であった。しかし,進行癌を4例中2例(50%)に認めたことから,40歳未満の若年者大腸癌の臨床的重要性は無視できないと考えられた。未だ40歳未満の若年者大腸癌の疫学は不明な点が多い。今後,同疾患の疫学に関する現状把握とリスク因子の同定が急務と思われる。