2025 年 63 巻 2 号 p. 92-96
消化器がんは高い罹患率と死亡率を示し, 早期発見が重要である。腸内細菌を指標とする研究が進められ, 16Sアンプリコンシーケンスやショットガンメタゲノム解析が利用されてきたが, コストや迅速性の課題がある。我々は, 腸内環境を示す特定遺伝子をqPCRで解析する腸内細菌遺伝子マーカーの研究を進め, 肝細胞がんや大腸がんにおいて, このマーカーが免疫チェックポイント阻害剤の治療効果や病態悪化と関連することを示した。本技術の臨床実用化にはマーカー選定や解析標準化が必要だが, 消化器がん検診の新たな技術として期待される。