日本消化器がん検診学会雑誌
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調査報告
大腸がん検診の精検受診率に影響を及ぼす全大腸内視鏡検査に対する負のイメージ調査
佐藤 捺未鈴木 康元
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2026 年 64 巻 1 号 p. 92-99

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抄録

【背景】大腸がん検診における精検受診率の低さが問題となっているが, 精検(全大腸内視鏡検査:Total Colonoscopy(以下TCS))を受けない理由の根底には「TCSは辛い」といった負のイメージが影響していると考える。そこで今回, TCS前後でTCSに対する負のイメージの変化を調査した。

【対象と方法】TCS受診歴のない400例を対象に, TCSに対する負のイメージ(検査中の痛み, 恐怖心, 前処置, 食事制限, 羞恥心, 検査時間)について検査前後でアンケート調査を行った。

【結果】TCS前には検査中の痛み62%, 恐怖心60%, 前処置57%が負のイメージとして多かったが, TCS後にはそれぞれ12%, 20%, 62%と前処置以外は大幅に減少した。なお, 食事制限は30%, 羞恥心は25%, 検査時間は25%と検査前の調査で既に30%未満であった。また受診者の95%は必要時には再度TCSを受けると答えた。

【結語】一度TCSを受ければ負のイメージの殆どは払拭されるため, 精検受診率の向上には「TCSは思ったほど辛くない」という正しい啓蒙活動が極めて有用と考える。

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