日本消化器集団検診学会雑誌
Online ISSN : 2186-7321
Print ISSN : 1345-4110
ISSN-L : 1345-4110
総合健 (検) 診時におけるラテックス近赤外線免疫凝集比濁法
LPIA-S500による血中ペプシノゲン測定の基礎的・臨床的検討
三木 一正笹島 雅彦保科 玲子福士 顕樋口 富士人
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 39 巻 4 号 p. 273-282

詳細
抄録

ペプシノゲン (以下PG) はPGI, PGII及びPGI/II比を測定することにより胃癌高危険群のスクリーニングに有用である。今回ラテックス近赤外線法を原理とする全自動免疫血清検査システムLPIAS500 を用い, 某職域総合健 (検) 診受診者511名を対象に自動測定が可能なPGI, II測定用試薬「イアトロPGI, II」の試薬性能につき検討した。LPIA-S500の標準曲線再現性, 希釈直線性, 最小検出感度, 共存物質などの影響の基礎的検討は, いずれも良好な結果が得られた。また90名を対象とした血清検体と血漿検体との相関, および従来法であるRIA法との相関なども良好であった。本試薬は LPIA-S500を使用することにより, 短時間 (測定時間20分) にて血清, 血漿中のPGI, IIを迅速に測定でき, 本キットは操作の簡便性, 迅速性, 経済性の観点からも一般検査室のみならず健 (検) 診現場での使用に適していると考えられた。

著者関連情報
© 日本消化器がん検診学会
次の記事
feedback
Top