日本消化器集団検診学会雑誌
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教室における検診発見胃癌の検討(第2報)
佐々木 欣郎宮地 和人根本 有紀子長町 将雄依田 紀仁大川 哲弥根本 一宏金子 広美倉山 英生東 宗徳高田 悦雄難波 美津雄砂川 正勝
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キーワード: 胃癌, 集団検診, 早期胃癌
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2002 年 40 巻 2 号 p. 137-141

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抄録
1991年から2000年の最近10年間で当教室における胃疾患治療例は658例であった。これを胃集検および個人健診発見群と有症状群に分類し, 比較検討した。粘膜下腫瘍, リンパ腫, 腺腫などを除外した胃癌症例は623例で検診発見114例, 非検診509例であった。1974年から1983年までの過去10年間の教室データと比較すると検診発見胃癌は11.2%から18.3%に増加していた。
非検診群に比較すると検診発見胃癌は早期胃癌が71.1%を占め, その腫瘍径も平均35.1mmと有意に小さく, 占拠部位はM領域が最多で, 肉眼型は0-IIc型が多かった。病期においても検診発見胃癌はStage I Aが62.3%と最も多く, IB, II期を含めると84.2%と大部分が治療の根治を望める病期であり, 集団検診, 個人健診の重要性が再確認された。
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© 日本消化器がん検診学会
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