2023 年 41 巻 1 号 p. 10-18
【目的】高齢婦人科がん患者に対するgeriatric assessment(GA)の有用性の検討を目的とした.【対象/方法】対象は北海道がんセンターにおいて2020年7月~2021年6月の間にがん治療を予定し本研究の同意を得た65歳以上の婦人科がん患者148人である.治療前にGeriatric8(G8)とmini-COGの2つのツールを用いてGAを施行し点数を算出した.標準投与量を減量せずに化学療法を3サイクル施行できたかを主要評価項目とし点数との関係性を検討した.また,手術や放射線治療を受けた被験者に対してもGAを実施し,その特徴についても検討した.【結果】G8点数の内訳は,17~14.5点は62人(41.9%),11~14点は59人(39.9%),3~10点は27人(18.3%)であった.またmini-COG点数は,満点である5点が82人(55.4%)と最多であったが,認知症が疑われる2点以下は23人(15.5%)であった.主要評価項目に関しては,G8の点数は高い群から順に成功率が有意に高かった(77.5%,59.5%,25.0%).また点数が低い群は高い或いは中間群に比較して有意に低い率であった(P=0.002,P=0.038).一方でmini-COGの点数に関しては成功率に有意差を認めなかった.【結論】GAは高齢婦人科がん薬物療法の完遂度の指標に有用であることが示唆された.