2009 年 43 巻 4 号 p. 23-30
近年,大型の液晶ディスプレイなどを用いて電子的に情報を提供するシステムが普及してきている.こうした情報提供システムは,デジタルサイネージと呼ばれており,近年急速に普及が進んでいる.広告としての利用に加え,公共施設や教育機関,病院などでは情報提供の新しい手段として広まりつつある.しかし,その画面デザインは十分に評価がなされないままに設置される場合が多い. 本研究では,情報提供を行うデジタルサイネージのデザイン・パターンを提示し,画面デザインの適切さについて心理的な距離を測定した.また,それをもとに視線移動情報を測定して,デジタルサイネージを参照する場合の視線移動や注視点の特徴を抽出した.