図学研究
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研究論文
トウーンシェーディングにおける陰影の表現のための光源設定手法
今間 俊博青山 もも斎藤 隆文
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2012 年 46 巻 2 号 p. 3-11

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抄録

3次元 CG は,実写写真のようなフォトリアルな画像を生 成するために発達してきた技術である.一方,2次元のセル アニメ調アニメーションの生成に用いられるトゥーンシェー ディングは,3次元 CG の中の一手法ではあるが,フォトリ アルな画像を生成するという本来の目的を軌道修正した事に より,セルアニメ的な画像生成に一定の効果を上げている. しかし,トゥーンシェーディングは,3次元 CG による元々 のシェーディングの目的とは異なる,ノンフォトな画像生成 を目的とするため,その生成結果の画像に様々な不都合を生 じる事がある.その中の1つの例が,光源によって生じる キャラクタの影や陰影の形状である.セルアニメーションの 画像は制作効率の事を考慮するために,常にシンプルな形状 の影や陰影を適応している.しかし,トゥーンシェーディン グによって生成される影や陰影は,モデルの形態によって は,必ずしもシンプルな形状にはならない場合がある.本論 文の目的は,セルアニメのようなキャラクタを,トゥーン シェディングを用いて描く際に,アニメーターはキャラクタ に対して,どういった光源を設定したら良いのか最適解を求 める事である.実写撮影と同じ手法で,キャラクタに対して ライティングを行い,その陰影がセルアニメにどれほど近づ けるかについて試みた.そして,2灯のライトのみでセルア ニメには不要な陰影を消し去る事に成功した.

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