図学研究
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切断面実形視テストにおける誤答原因の分析
―問題立体に対する視線変更による効果―
堤 江美子石川 若奈佐久田 博司鈴木 賢次郎
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2005 年 39 巻 Supplement1 号 p. 35-40

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抄録
MCTの低得点者はイメージ生成が不完全で、形状や空間的な相対位置を正しく認識できず、平面的にみて部分的な特徴に着目する傾向がある。そこで、刺激立体を回転させて問題の見方に自由を与えれば、立体の奥行きがよみとりやすくなると考え、被験者が刺激立体を鉛直軸周りに左右180度回転させることができる「回転視MCT」9問を作成して実施し、回転視したときの刺激立体の見え方や解答選択肢について分析した結果、 (1) 回転視した場合、平均得点は標準MCTに比べて有意に高かった。 (2) 問題図の視線が切断面と被切断面を同時に直線視できるような視線に近いほど、交線の位置は把握しやすくなることが分かり、「図の見方」あるいは「適切な方向から見ること」が重要と理解された。
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© 日本図学会
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