抄録
【目的】人間ドック受診者にアンケート調査を行い,医薬品情報に対する意識と情報収集の実態を調べ,一般市民に対する情報提供のあり方を考察した。
【方法】日本赤十字社熊本健康管理センターで受検者約2,000名にアンケート調査を依頼した(自記式,無記名,留置法)。調査票を回収できた1,978名のうち,医療・医薬品関係者を除く1,707名を分析した。
【結果】薬に関する情報はおもに「医師」「薬剤師」「インターネット」から入手しており,とくに「効能・効果」と「副作用」を知りたい者が多いこと,調査回答者の4割が十分な情報を入手できないと感じていること,良いことも悪いこともすべて隠さず公表した方が良いと考えていることなどが示された。
【結論】一般市民に対する情報提供はまだ十分満足できる状態とは言えない。処方時の指導説明でもマスメディアの情報配信でもベネフィットが強調される傾向にあるが,リスクについてもバランスよく伝えるように努める必要がある。