遺伝性腫瘍
Online ISSN : 2435-6808
臨床経験
がんサポートセンター内に設置された ゲノム医療連携室によるがんゲノムプロファイリング 検査保険適用に際しての課題解決の試み
市川 直明 上野 真由美南澤 晴海溝口 亜衣池田 由紀佐藤 恵子坂口 定子小島 朋美古庄 知己伊藤 以知郎袖山 治嗣松田 至晃
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 21 巻 1 号 p. 16-19

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抄録

長野赤十字病院がんサポートセンターは,入院・外来で主診療科の重要面談への看護師の同席からカウンセリング,意思決定支援,アドバンス・ケア・プランニング,ケースワーク,緩和ケア病棟/在宅緩和ケアとの連携等につなげている.このセンター内にゲノム医療連携室を設置し,臨床遺伝専門医と認定遺伝カウンセラーを非常勤で配置し継続的な研修を行った.その結果,がんゲノム医療関連の面談同席から適切な相談支援,介入,継続フォローにつなげることが可能となった.がんゲノムプロファイリング検査適用症例の選択や患者,血縁者のサポートにあたり難治がんに介入してきた経験が活かされる可能性がある.主診療科と遺伝部門,治験施設,緩和ケア施設など関係諸機関との連携も円滑に行える体制となった.また,医療者として患者の価値観や家族との関係性などに関する情報を共有し,倫理的課題に適切に対処し,継続的に専門性を高めながらケアに活かしていくことが期待される.

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© 2021 一般社団法人日本遺伝性腫瘍学会
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