抄録
本研究では0.5度グリッド単位での将来予測手法を検討した。具体的にはMagnusらが提案した手法を基礎としており、各国1人あたり生活用水使用量を算出し各グリッドにその値と将来予測人口を入力し、水使用量を推定するものである。生活用水使用量は、水道接続率及び水道普及・未普及人口各々の家庭用水使用量から1人あたり家庭用水使用量を算出し、1人あたり都市活動用水使用量を加算して算出する。なお本手法では最大使用量(十分水量)を設定し、予測はIPCCのSRESに基づいて行う。本研究では水道接続率モジュールを再検討し、増加率を用いることで過去データの再現性を改善できた。またSRESのBシナリオでは十分水量の低下を仮定していたが、その低下量を再検討し既存の設定より少なめに修正した。本手法でシナリオ毎の水使用量を推定した結果、全シナリオで途上国の水使用量が増加し、途上国の水需要が必然的に高まることが示された。