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人間の多様な活動の場である流域圏では,様々な要因による自然災害(例えば洪水,土砂災害,雪害など)が発生することで,人間とその営みだけでなく,多様な生物を含む生態系や水環境に大きな影響が生じる.このような流域圏における現象を解明し問題を解決するには,例えば水文学,農学,気象学,生態学,社会学など様々な学問分野を統合させた超学際的研究を進める必要がある.これは,「従来の各学問分野で発展してきた体系を縦糸とし,"水文・水資源学会"という横断的な研究組織の創設」という"水文・水資源学会"の設立趣旨にもよく通じる.しかし,近年では"水文・水資源学会"への参加者は特定の分野に偏っており,設立当初の4本柱の「学際的かつ総合的研究を重視する」は達成されていないように感じられる.そこで本研究グループでは,流域圏における様々な課題を解決すべく,超学際的な研究コミュニティを設立し,"流域圏保全学"という新たな学問分野を醸成する.これにより,流域圏を構成する自然環境・生態系・生物多様性の保全と適応的管理,および人間社会の持続的発展の両立に貢献することを目的とする.本研究グループは2017年度に設立し,”流域圏保全学”に関する研究集会やワークショップを開催し,超学際的な研究・技術開発に関する知見およびニーズの集約を行い,関連コミュニティの連携に取り組んだ.2018年度は,昨年度に引き続き流域圏に関する研究集会の開催,学総会・研究発表会時のプロポーザルセッションの提案の2点に取り組んだ.これらの活動について,研究発表会において報告する.