日本集中治療医学会雑誌
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総説
心臓血管手術後患者における心房性ナトリウム利尿ペプチドの腎機能への影響
三高 千惠子工藤 敏文原口 剛
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2011 年 18 巻 2 号 p. 201-206

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抄録
心臓血管手術関連の急性腎傷害は頻繁に起こる合併症で,死亡率増加の危険性を増す。そこで,心臓血管手術患者における心房性ナトリウム利尿ペプチド(atrial natriuretic peptide, ANP,カルペリチド)投与の血行動態や腎機能への影響を,PubMed検索により無作為対照試験11研究を選び出し,評価した。評価対象の研究は,患者数が少ないものが多く,全て単一施設からの報告であった。ANP群では,尿量,クレアチニンクリアランス,あるいは糸球体濾過率が増加し,利尿薬の投与量も減り,血清クレアチニンやblood urea nitrogen(BUN)濃度も低かった。しかし,血液浄化療法や死亡率に言及したものは3研究のみであった。これらのデータから,心臓血管手術の周術期におけるANP投与の長期予後への有効性を示すには不十分である。心臓血管手術関連の急性腎傷害において,ANP投与が腎機能,入院日数,転帰,医療費に及ぼす影響をさらに検討するには,大規模多施設共同研究が必要である。
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© 2011 日本集中治療医学会
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