日本集中治療医学会雑誌
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調査報告
日本のICU看護体制の現状 ~2006年度調査
日本集中治療医学会看護部会
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2011 年 18 巻 3 号 p. 433-440

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抄録

我が国のICU看護体制の実態を知るために,日本集中治療医学会看護部会は全国調査を行った。看護部会常任委員会・委員会で調査内容を検討した計31項目の質問紙を独立行政法人福祉医療機構情報事業部WAM NET事業課サイトで検索した1,188施設に郵送し,471施設,481 ICUから回答が得られた。ICUベッド数の最頻値は6,総病床数に占める割合は1.8%,年間のべ入室患者数中央値は1,220人,年間平均在室日数の中央値は4.4日であった。73.7%は一般ICUであり,管理責任医師の所属は麻酔科が最も多かった。25.2%に集中治療を担当する医師・看護師以外の専従医療専門職者がいたが,24時間体制勤務は10%以下であった。66.7%のICUに新卒看護師が配属され,年間新規配属者の割合は25%,年間離職者は10.2%であった。平日日中・夜間ともに約80%のICUで看護師対患者1:2以上を確保できていた。正確なICU在室日数統計量,信頼できる全国ICUデータベースの開発,新規配属看護師の許容割合などの課題が示唆された。

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© 2011 日本集中治療医学会
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