日本集中治療医学会雑誌
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症例報告
デクスメデトミジン長期投与による離脱徴候
榎本 有希六車 崇
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2015 年 22 巻 2 号 p. 132-136

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抄録

デクスメデトミジン(dexmedetomidine, DEX)は離脱徴候を引き起こさないと言われていたが,長期投与例が増加するに伴い,離脱徴候に関する報告が散見されている。しかし,少数例のものにとどまり,その実態は明らかではない。DEXによる離脱徴候が見られた5例について報告する。5症例の月齢の中央値は22(最小4,最大39),DEX投与期間の中央値は61時間(最小54,最大187),最大投与流量の中央値は 0.9μg/kg/hr(最小0.6,最大0.9)だった。DEXを漸減してから中止した症例はいなかった。離脱徴候としては頻脈,頻呼吸,高血圧,発熱,興奮,不機嫌,睡眠障害,振戦,易刺激性などの症状が見られた。DEXを長期間投与した小児では離脱徴候の出現に留意する必要がある。

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© 2015 日本集中治療医学会
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