日本集中治療医学会雑誌
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症例報告
縊頸による心停止・心拍再開後の意識障害に対してアマンタジンを使用した1症例
村田 雄哉松宮 直樹荒木 祐一吉田 美伽尾西 恵美菜関谷 芳明山田 均
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2015 年 22 巻 6 号 p. 536-539

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抄録
16歳,男性が縊頸による心肺停止後に自己心拍再開し搬送された。心停止から自己心拍再開までの時間は短くとも18分であり,来院時のGCSは3点であった。入院後,低体温療法を施行し,その後も継続する薬剤抵抗性の高熱と意識障害に対して第49病日よりアマンタジンを投与し,解熱と意識状態の改善が得られた。リハビリテーションを経て,入院後4ヵ月で神経学的に回復し歩行退院した。縊頸による心停止・心拍再開後で予後不良と考えられた症例が,歩行退院という良好な転帰をたどった。
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© 2015 日本集中治療医学会
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