2021 年 28 巻 3 号 p. 205-209
要約:可逆性後頭葉白質脳症(posterior reversible encephalopathy syndrome, PRES)は,予後良好な疾患とされていたが,神経学的後後遺症や死亡に至る例も報告されている。小児例でのまとまった報告は少なく,小児科医の中でも認知度が高くない疾患概念であり,診断・治療介入の遅れをきたす可能性がある。小児患者でのPRESの臨床像を明らかにするため後方視的検討を行った。症例は13例。年齢は1歳~17歳(中央値8歳),全例で意識障害を認め,9 例に痙攣,11例に高血圧を認めた。11例で免疫抑制剤・抗がん薬が使用されていた。全例基礎疾患を有し,大半が腎疾患と血液疾患であった。全例神経学的後遺症なく経過している。 今回の検討では,過去の報告と同様の臨床像であった。小児では,意識障害・痙攣を認める患者での適切な血圧評価がPRESの早期診断・介入・予後改善につながる可能性がある。