日本集中治療医学会雑誌
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試作した意識レベル判定のための看護アセスメント指標の臨床評価
下村 晃子
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2002 年 9 巻 2 号 p. 113-119

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抄録
本研究の目的は,JCSに基づいて試作した意識レベル判定のための看護アセスメント指標(アセスメント指標)の信頼性と妥当性を検討することである。
方法は,臨床経験4年以上の看護婦(評価者)11名のうち3名ずつで,患者55名を対象に,アセスメント指標とGCSを用いて意識レベルを評価した。評価者のアセスメント指標使用項目と意識レベル判定結果の一致度から評価者間信頼性を,アセスメント指標とGCSの判定結果による相関から併存妥当性を調べた。
アセスメント指標58項目は2項目を除き,級内相関係数は有意であった(P<0.05)。アセスメント指標による意識レベル判定では,3名が一致した症例は30.9%,2名一致の症例が67.3%であった。この3名の判定結果の評価者間における相関係数は0.939(P<0.001),κ係数0.469(P<0.01)で有意な相関が得られ,信頼性が確認された。またアセスメント指標判定結果とGCS合計点との間には,相関係数-0.914(P<0.001)で有意な負の相関が得られ,妥当性が確認された。
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