本研究では,有機物が不足する砂質土に対して,国内において入手が容易な木質バイオ炭と牛ふん堆肥の混入が土壌の物理・化学的特性に及ぼす影響について検討した.バイオ炭混入割合の増加により,全炭素,陽イオン交換容量(CEC),pH,易有効水分量,1 mm以上のマクロ団粒の割合が有意に増加した.また,バイオ炭を堆肥と混合施用した場合,全炭素,pH,CEC,1 mm以上のマクロ団粒の割合が有意に増加した.更に,バイオ炭と堆肥の混合施用によりCECが相乗的に増加する可能性が考えられた.ただし,バイオ炭単独の施用では混入割合の増加と共に易有効水分量が増加する効果が見られたが,バイオ炭と堆肥の混合施用の場合は易有効水分量の増加が抑制された.今回の試験結果から,砂質土に対して木質バイオ炭と牛ふん堆肥を混合施用した場合,保肥性の改善やマクロ団粒の増加が期待できる一方,易有効水分量の増加が抑制されることやpHの急激な増加に留意する必要があると考えられた.