河川流域の地形形態的特徴を水文学的観点から検討するための基礎資料として,河道網系のトポロジー的ランダム性の仮定のもとに,河道網系の最高次数および次数別河道数分布特性を検討した。その結果,河道網系をStrahler方式で次数化した場合の河道網の最高次数の生起確率を算定し,1次河道数がN1である河道網系において,生起確率が10%以上となる最高次数はたかだか2通りと考えてよいこと,およびStrahler方式ないしN1方式を適用した場合の河道網系の最高次数の推定式を示した。次いで,両次数化方式を適用した場合の次数別河道数の生起確率を再帰的表現で定式化するとともに,その分布特性を数値シミュレーションにより明らかにした。