抄録
吹送流に起因する鉛直1次元的な混合現象が卓越する2成層場には, その風上側に楔状の中間層が形成され, 連行現象と密接に関係する. 楔の形状(長さ, 厚さ, 断面積), 楔密度, 楔伸縮速度および楔から混合層への連行量などに関する各種パラメータを導入して, 撰の形状やその発達規模をはじめその水理特性について理論的・実験的に考察した. その結果, 循環流型吹送流が確立するまでに, 楔の形状も明瞭になり, その形状に相似性を保って発達する, その発達規模は層平均リチャードソン数に依存する. また, 楔内の鉛直密度分布は相似性を持ち, 楔内の密度は指数関数的に経時変化することなどを明らかにした.