農業土木学会論文集
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汚水処理施設における劣化コンクリートの除去法に関する研究
Wei YANG藤沢 健一糸井 徳彰野中 資博
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1999 年 1999 巻 201 号 p. 377-383,a2

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抄録
汚水処理施設のコンクリート微生物腐食は広く知られるようになった。防食被覆工法を既存の劣化した躯体へ適用する場合には、除去深さの判定及び劣化部除去方法の選択を行わなければならない。そのために、三つの現場調査を行い、以下に示す結論を得た: 1) コンクリートの劣化深さの決定は、厳密には化学的評価指標 (硫酸浸透深さ) により評価できることが分かった; 2) 劣化部除去方法は、その劣化深さと採用する方法の特性に依存する。少なくとも圧力30m以上の高圧水洗を採用することが望ましいと考える; 3) 実際の除去深さは劣化深さとは異なる。採用すべき適切な方法は、その能力と効率及びコストの兼ね合いにより、化学的劣化深さと物理的劣化深さの中間に位置すると考えられる。今後、強度のある部分に浸透した残存硫酸イオンの挙動について調査を行い、劣化コンクリートの除去深さについてさらに検討を行う必要がある。
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© 社団法人 農業農村工学会
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