農業土木学会論文集
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2種のガラス玉を用いたトラップドア装置における剪断帯の発達および粒子径効果について
酒井 俊典
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2000 年 2000 巻 205 号 p. 43-53,a1

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抄録

受働状態のトラップドア問題において、地盤材料に2種類の粒径のガラス玉を使用し、地盤の層厚と粒子径を変化させた2層地盤における剪断帯の発達過程および粒子径の影響についての検討を行った結果、下層および上層の粒子径、地盤の層厚などの条件によって剪断帯の発達過程が異なった。また、剪断帯の発達過程の違いにより地盤の進行性破壊の程度にも違いが見られ、この違いがピーク土圧値が異なる原因であることが明らかになつた。剪断帯の幅は、粒径が異なる層を境に地盤粒子径の20倍程度に依存し、その形成は、ドア部の上昇に伴つて粒子の移動する領域としない領域を分ける境界ラインが順次内側に移動し、この移動する境界ラインの幅が粒子径の20倍程度となった時点で形成されることが明らかとなつた。

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