農業土木学会論文集
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マッシブなコンクリートの長期的な強度発現特性
服部 九二雄佐藤 周之緒方 英彦野中 資博
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2006 年 2006 巻 246 号 p. 817-823

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抄録
本研究では, 大規模構造物に使用されるコンクリートと同程度まで単位セメント量を小さくしたマッシブなコンクリート供試体を作製し, 超音波法および抜取りコアにより長期的な強度発現特性について評価した.標準供試体の試験結果から, 単位セメント量が小さいコンクリートの材齢56日以降の強度発現は極めて小さいことがわかった.また, 実構造物を想定したマッシブなコンクリート供試体の試験結果から, 単位セメント量の小さいコンクリートであっても, 超音波法を初期材齢から適用すれば強度発現特性を評価できること, 強度発現特性が初期材齢時の温度履歴に大きく影響を受けることが確認できた.抜取りコアの試験結果からは, 強度管理用供試体の試験材齢は56日で十分である可能性が示唆されるとともに, 適切な強度発現には初期材齢時の温度管理が重要であることがわかった.
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© 社団法人 農業農村工学会
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