抄録
本研究では, 中国内蒙古自冶区の気候およびコンクリート舗装としての特徴を踏まえ, 内蒙古自冶区の石炭火力発電所で排出されたフライアッシュを混入した舗装コンクリートの実用性を検証することを目的として, 中国産フライアッシュを混入した舗装コンクリートの凍結融解作用後の耐摩耗性を検討した.その結果, フライアッシュの置換率の影響は, 供試体表面が凍結融解作用のスケーリングにより粗骨材が露出した状態であるために, 粗骨材が摩耗に抵抗し, 凍結融解試験終了後のコンクリートの摩耗深さにさほど大きなものではないことが明らかになった. また, 中国産フライアッシュの置換率が50%以内の範囲であれば, 中国の基準に基づいた舗装コンクリートの適用は十分に可能であることが明らかになった.