農業農村工学会論文集
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2008 巻 , 255 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
  • 満都拉 , 服部 九二雄, 緒方 英彦, 長束 勇, 郭 世文
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 227-234,a1
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究は, 舗装コンクリートの摩耗抵抗性を評価するための簡易な摩耗試験機を中国の国家標準であるGBIT16926-1997を踏まえて作製し, その実用性を評価したものである.作製した摩耗試験機は, GB/Tの摩耗試験機よりも摩耗材である剛球数が少なく, 回転速度が小さく, 摩耗材の載荷力を0~120Nに変化することができる特徴を有する.この摩耗試験機により舗装コンクリートの摩耗抵抗性の評価が行えるかを材齢および養生条件を変えたモルタル供試体とコンクリート供試体を用いて検討した.その結果, 舗装コンクリートの摩耗抵抗性として重要になるころがり摩耗を評価するのに十分な実用性を有していることを確認した.
  • 白鳥 克哉, 山下 祐司, 足立 泰久
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 235-240,a1
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    豊浦砂の表面化学的な性質を明らがこするために, その表面荷電特性と充填カラムのコロイド粒子捕捉率を表面付着物の有無の観点から解析した. 豊浦砂表面に存在する粘土鉱物様の付着物が, 長時間の超音波照射により除去されることを走査型電子顕微鏡 (以下SEM) 観察により確認した次に, 超音波照謝の前後の豊浦砂のゼータ電位を流動電位法により測定した. 超音波照射による表面付着物の除去後の豊浦砂のゼータ電位は, 除去前に比べpH7付近を境に低pH側では上昇し, 高pH側ではわず魁こ低下することが明ら脳こなった. また, 超音波照射により剥離した砂表面の付着物のゼータ電位を電気泳動法により測定したところ, 豊浦砂の荷電特性に対して付着物の荷電特性は加算的には反映されないことが示された. さらに, 豊浦砂充填カラムによるカオリナイト粒子の捕捉率は, 付着物の除去により低下することが示された.
  • 満都拉 , 服部 九二雄, 緒方 英彦
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 241-248,a1
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, 中国内蒙古自冶区の気候およびコンクリート舗装としての特徴を踏まえ, 内蒙古自冶区の石炭火力発電所で排出されたフライアッシュを混入した舗装コンクリートの実用性を検証することを目的として, 中国産フライアッシュを混入した舗装コンクリートの凍結融解作用後の耐摩耗性を検討した.その結果, フライアッシュの置換率の影響は, 供試体表面が凍結融解作用のスケーリングにより粗骨材が露出した状態であるために, 粗骨材が摩耗に抵抗し, 凍結融解試験終了後のコンクリートの摩耗深さにさほど大きなものではないことが明らかになった. また, 中国産フライアッシュの置換率が50%以内の範囲であれば, 中国の基準に基づいた舗装コンクリートの適用は十分に可能であることが明らかになった.
  • 武山 絵美, 九鬼 康彰
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 249-255,a1
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究は, 農業土木技術的獣害対策手法の開発に向けた基礎的知見の獲得を目的とし, 獣害対策として物理的防除が優先的に選択される地域の獣害発生形態と地域農業特性を明らかにした. これにより, 獣害対策の中でも農業土木技術的対応が比較的容易であると考えられる物理的防除が, より効果的に適用される地域を抽出することが可能となる. 和歌山県を対象地域として, 市町村アンケート結果から獣害対策選択行動による市町村の類型化を行い, クラスター分析等を用いて各類型の獣害発生形態及び地域農業特性指標を分析した結果, 物理的防除が優先的に選択される地域は, 1) イノシシによる被害面積率が高い地域, 2) 耕作放棄地率が高い地域, 3) 一戸当たり経営耕地面積が小規模な地域, に多く見られる傾向を示した.
  • 齋 幸治, 原田 昌佳, 平松 和昭, 森 牧人
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 257-266,a1
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    低次生態系-3次元流体力学モデルを用いて, 鳥取県東郷池の溶存酸素 (DO) の動態解析を行った. まず, 2003年の水質観測結果の再現計算を行ったところ, 計算結果は観測値に対して良好な整合性が見られたことから, 本モデルによる東郷池の水環境動態解析の有効性が確認された. つぎに, 本モデルを用いて, DOの動態に関する数値実験を行った. その結果, 年平均風速の3m/sの風が作用した場合, 3m以深の湖底近傍では移流・拡散による酸素供給量よりも底泥による酸素消費量が大きく上回り, その結果として湖水の貧酸素化が生じることが分かった. 一方, 強風に相当する6m/sの風が作用した場合, 水塊の強い鉛直混合に起因して, 移流・拡散による湖底への酸素供給量が増加したため, 湖底近傍でのDOの低下は見られなかった.
  • 郡山 益実, 瀬口 昌洋, 石谷 哲寛
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 267-275,a1
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, 現地観測データや1972~2000年の浅海定線調査データを基に, 2層ボックスモデルより有明海奥部西岸域で頻発する貧酸素水塊の発生機構を検討, 考察した. その結果, 対象海域における移流速度, 鉛直拡散係数及び生化学的酸素消費速度の季節変化の平年値が明らかにされた. また, 下層ボックスのDO濃度の時間変化に関わる物理過程 (移流・鉛直拡散) と生化学的過程を定量的に評価した結果, 夏季の対象海域における下層ボックスのDO濃度の時間変化には, 鉛直拡散と生化学的酸素消費の寄与が大きく, 特に下層ボックスへのDO供給量の約83%が鉛直拡散によるものと推定された. さらに, 夏季の対象海域における貧酸素水塊の発生は, 底層での生化学的酸素消費量が鉛直拡散による表層から底層へのDO供給量より多いことに起因するものと考えられた.
  • 若杉 晃介, 藤森 新作
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 277-282,a2
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    水田農業は, 担い手への農地集積による規模拡大を図り, 水稲, 大豆, 麦等による水田輪作体系を確立するこ一とが求められている. このためには, 低コスト・省力化栽培技術体系の確立と畑作化の阻害要因である湿害や旱魃害を克服する必要がある. そこで, レーザー光線でコントロールできるプラウとレベラーによる鋤床と圃場面の緩傾斜化が, 田面排水や地表灌概の時間や流量に及ぼす影響, 及び最適な傾斜度, 土壌流亡等について調査・検討した. その結果, 圃場面傾斜化は田面排水時間の短縮と流出率の増大により湛水被害を回避でき, 地表灌瀧時も短時間で圃場全面の湛水が図れ, 水口側の湿害が回避できること, 表面侵食も問題ないこと等が明らかとなった. また, 傾斜度は1‰が排水・灌概促進効果や土壌流亡の防止, 施工時間等の面で適当であった.
  • 藤田 信夫, 毛利 栄征, 田中 忠次
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 283-294,a2
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    底樋はため池堤体を貫通して設置される構造物である.老朽化したため池では底樋まわりで地盤との密着が低下し, 水みちの発生など潜在的な弱点箇所になっている事例が多く, 地震や豪雨による被災を助長する要因にもなる.
    本論では底樋周辺部における浸透と水みち発生経過に着目した模型実験と数値解析を行い, 水みち抑止効果を有する底樋構造について検証した. その結果,(1) 底樋近傍に周囲の砂地盤と比べて透水係数の大きい領域を仮定すると解析値は実験値とよく符合すること,(2) 止水壁は限界動水勾配の向上に有効であり, 土粒子の移動を抑止する機能が重要と考えられること,(3) 継手構造の底樋は水みち形成時に生じる隙間や局部的な沈下に追従して管路が変位することによりパイピングに対する抵抗性が向上すること, が明らかとなった.
  • 中 達雄, 島崎 昌彦, 樽屋 啓之
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 295-301,a2
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    畑地帯からの土砂流出低減対策に関して, 粒径別に微細土砂と掃流砂を排水路系内で選択的に制御する工法を現地に試験施工し, 流出を観測してそのデータを分析した. 本工法は, 沈砂池上流部で渦動排砂管により主に, 掃流砂を制御する一方, 微細土砂に対しては, 流末の浸透性沈砂池で制御する. 降雨および融雪時の畑地からの微細土砂の流出特性および本工法の微細土砂に対する制御効果を考察した. 微細土砂の流出量は, 流出水量の2 乗に比例し, この特性は, 河川工学分野のwash loadの知見と一致する. また, 畑地からの流入濁水に対する暗渠の濃度抑制効果が確認でき, 暗渠排水の濃度は, 沈砂池への流入濃度と相関している.
  • 佐々木 徹, 赤坂 英則, 鈴木 良子, 藤井 克己
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 303-308,a2
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, 未利用バイオマスの農地への還元利用の可能性を探るため, 土と木くず, 稲わらの混合物を作製し, それらの締め固め試験を行い, その物理的性質 (三相分布, 硬度) の変化について実験を行った. 三相分布では, 木くず, 稲わら共に混入率を上げるにつれて試料中の間隙率, 特に気相率が増加していった. 気相率の増加に関して木くずと稲わらとで比較をしたところ, 実体積で同量混入した場合, 増加の割合が稲わらの方が木くずより大きいと分かった. 硬度では, 木くず, 稲わら共に混入率を上げるにつれて硬度が低下した. そしてその原因を, 硬度, 混入率, 乾燥密度の3つの関係から検討し, 特に間隙の増加によるものと考えられた. さらに硬度は土の含水比からも影響を受けていた.
  • 柿野 亘, 水谷 正一
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 309-312,a2
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    谷津内水路において非灌概期 (3月) にヨコハマシジラガイの生息分布調査および生息環境調査を行った. その結果, 本種の生息密度と礫被覆面積率に有意な正の, 岩とシルト被覆面積率および水路床の柔らかさに有意な負の相関関係が認められた. また, 谷津内の東側水路と西側水路を比較すると, 東側水路では西側水路よりも生息密度が高い傾向が見られた. 東側水路では稚貝と考えられる小型の個体から老齢の貝と考えられる大型の個体まで生息していた. 東側水路の底質は礫が優占したため, 本種の好適な環境が担保されたと考えられた. また, 岩が水路床を優占する西側水路では夏場の渇水状況において生息が困難であり, このことが, 本種の分布に影響を与えた可能性を指摘した.
  • 竹下 伸一, 堀野 治彦, 三野 徹, 中桐 貴生
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 313-320,a2
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    大阪湾に隣接し, かっ農地と宅地の混在化が著しい岸和田市を対象に気温および風の観測を行い, 地域内の水の時期的, 空間的偏在性を考慮しながら, この地域における風の特性および気温分布形成について評価した. その結果, まず, 気圧傾度の小さい晴天日において, 日中は北よりの海風, 夜間は南東からの陸風が卓越していることが明らかとなった. 次に, 地域内を各地目割合により市街域, 農村域, 混在域に区分し, 各区域ごとの平均気温を灌概期・非灌概期別に比較すると, 区域間での気温格差は, 非灌概期よりも灌概期での方が大きく, 農地割合の多い農村域において, 昼夜とも気温が最も低くなっていた. また, 海風の卓越する日中では, この影響を受けて, 沿岸部の市街地よりもむしろ内陸側の混在域で気温が高くなることがわかった.
  • 角道 弘文, 生地 正人, 末次 綾, 日下部 貴規
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 321-327,a3
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    閉鎖性水域である溜池は, 集水域からの家庭排水等の流入などにより, 有機性汚濁や富栄養化現象がみられることが多い. 一方, 溜池は地域住民の憩いの場などとして利用されることもあり, 溜池の景観保全や生物生息環境を提供するための合理的な水質改善技術の確立が急務である.
    本研究では, 台所排水の水処理において一定の成果が得られている傾斜土槽法を溜池の水質改善技術として適用し, 同法の性能評価を行った. 水質の異なる2ヶ所の溜池を対象に夏季を中心とした数ヶ月の現地実験を行ったところ, CODは原水濃度に対して概ね38%の削減効果, T-Pは原水濃度に対して概ね34%の削減効果を示した. しかし, TINについては明確な削減効果は得られなかった. T-N除去にあっては, 傾斜土槽内での原水の滞留時間の確保と嫌気的状態の確保が必要であると推察された.
  • 浪平 篤, 高木 強治, 後藤 眞宏, 小林 宏康
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 329-337,a3
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    頭首工の直下流で河床が低下した場合, 河床形状にあわせて下側流エプロンを階段状とすることがある. このような構造物は階段式落差工と呼ばれ, 流水のエネルギーの確実な減勢と, 直下流における局所洗掘の防止が求められる. そこで本研究では, 水理模型実験と数値解析を行い, 2段の階段式落差工に作用する流体力特性の調査を行った. そして, 全体の落差が一定の場合, 各段の床面で負圧が生じない形状とすれば, 各床面に作用する流体力のピークが相対的に小さくなることを明らかにした. さらに, 各床面で負圧が生じない条件には, 落下前の流水の全エネルギーと落下前の流水の限界水深の比, および, 中央段の勾配が指標となることを示した.
  • 倉島 栄一, 加藤 徹, 向井田 善朗
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 339-340,a3
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 古賀 潔, 菅井 貴之, 加藤 健司, 須藤 勇人
    2008 年 2008 巻 255 号 p. 341-342,a3
    発行日: 2008/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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