2021 年 31 巻 4 号 p. 482-485
オープンサイエンスの潮流の中,健全な学術の発展,データ利活用によるイノベーションの創出などを動機として,適切な研究データ管理・公開が求められている.本稿では,京都大学図書館機構の研究データ管理・公開支援の取り組みとして,ポリシー等の策定,体制づくりと,京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI)での研究データ公開事例について紹介する.ポリシー等については,これまでに京都大学は「京都大学研究データ管理・公開ポリシー」,「実施方針策定のためのガイドライン」を図書館機構も携わって策定している.これらの策定までの経緯とともに,現在の取り組みを示す.研究データ公開支援については,KURENAI での研究データ公開件数とその内訳を示すとともに,ファイルサイズ,公開範囲を限定した共有等の課題を報告する.