近年陸続と発見されている中国出土資料は,古代中国研究全体にとって非常に重要な同時代資料であり,ここに記される古漢字の解読情報をコンピュータで扱えるようにすることは研究の幅を広げるために急務と言える.この問題意識のもと,報告者は出土資料の一つである「包山楚簡」を対象に,典拠文献に載せられた解読情報をテキストデータベースとしてエクセルファイルに整理してきた.本報告ではこれまで作成してきたこの「中国出土資料テキストデータベース」を軸として,そのTEIマークアップを検討する.今後の課題としては,「外字」の取り扱い方や錯簡への対応が挙げられる.