2023 年 33 巻 2 号 p. 142-147
金沢大学は,令和2年度に「先端研究基盤共用促進事業(コアファシリティ構築支援プログラム)」の採択を受け,採択事業の柱の一つとして,研究データを適切に管理可能とする「金沢大学学術データ管理システム(ARCADE2)」の構築を進めている.特に本システムは「金沢大学学術データマネジメントポリシー」において,研究データに限ることなく,本学における教育に関する活動を通じて収集または生成されたデータを含む「学術データ」を管理対象と定めている.現在,本システムは試行中で,複数の研究プロジェクトが利用を行っており,適宜フィードバックを受けて改良を進めているところである.本報告では,現在のシステム概要について説明するとともに,システム試行の様子やそれにより見えてきた今後の課題についても述べる.