情報知識学会誌
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地域資料における災害データのナレッジグラフを用いた表現とその利用方法の提案
堀本 隆誠岡田 真森 直樹
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2024 年 34 巻 4 号 p. 357-360

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抄録

 近年の人工知能技術の急速な発展の中で, 人間の知識をグラフ構造で表現するナレッジグラフが注目されており,異なるデータソースからの情報の統合やそれらの間の関係性を明確にするために有効である. 本研究では, 地域資料の保存・継承における災害データの管理手法として, ナレッジグラフを用いた手法を提案する. ナレッジグラフを用いることで, 過去の種々の災害の記録における事象のデータとそれらの相互関係を統一して記述可能であり, これにより複数の情報の統合と再利用性の向上による知識の継承を容易にすると予想される. さらに, 個々の災害データの相互関連性の可視化により, 将来的な災害リスク評価や災害対応の改善にも寄与することが期待される. 本稿においては, 実際のデータに対してナレッジグラフを構築し, 考察することでその可能性を図る.

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