2026 年 36 巻 2 号 p. 157-160
本研究では,研究初心者の文献探索を支援することを目的として,サーベイ論文を基盤とした文献探索支援ツールを開発し,その有効性を検証した.本ツールは,サーベイ論文の章節構造と参考文献の関係に着目し,研究分野の構造を可視化する.加えて,分野ごとにキーワードと参考文献を一覧表示する.大学 1~ 3年生 11名を対象とした評価実験の結果, 10名が分野の全体構造を把握できたと回答し,本ツールが研究分野の俯瞰的理解を支援する可能性が示された.一方で, 9名はキーワードを十分に認識できないという課題も確認された.これは視認性やタスク指示の問題が要因である可能性があると考えられる.今後は,分野間の交差部分の情報提示の改善,キーワードの視覚的強調および検索行動との連携について検討する必要がある.