学校現場では、毎年4月上旬に新学年に関する進級引き継ぎ会が行われる。引き継ぎされる枠組みは、主に児童の身体・アレルギーに関すること、特別な支援を必要とする児童名とその内容、集金の未納、家庭環境、学力低位層に位置する児童名等である。時間的制限があるためか、教科に関することは引き継ぎされにくい現状がある。しかし、学習の系統性が強い算数科については、引き継ぎされるべきであると考えた。そこで、事例校において実施した算数科の学年末テストの結果を分析し、進級引き継ぎにおける算数科資料を作成した。その資料には、知識及び技能と思考力・判断力・表現力等を分けて、①支援を要する児童、②児童が苦手とする単元・問題の傾向、③学力格差のイメージを記載し、全体的に関わることとして、旧担任としての取組んできた実践と今後の実践を記載した。