学校改善研究紀要
Online ISSN : 2436-5009
教員を取り巻くつながり醸成の実践研究
熊井 崇
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 4 巻 p. 89-101

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抄録

本研究は,近年の学校現場における教員同士のつながり醸成の方法を探り実践することで,児童の資質・能力の向上に結び付けることを目的とする。調査対象は2020年度A小学校教職員15名と3年生以上の児童128名で,調査方法は観察,インタビュー,質問紙である。「支え合い高め合う組織特性」(露口2008)の視点に基づいて,調査結果の分析から課題をまとめると「目標・課題の共有」,「困難・感情の共有」,「教員同士のつながりを活かした授業力の向上」となった。これらの課題を解決するために,サーベイ・フィードバック活用等の効果的な校内研修をデザインしていくことが必要だと考えた。A小学校に適したつながり醸成の取組である,コミュニケーションの場を確保するためのワークショップ型校内研修の実施や,一人年2回以上の研究授業(特にICT活用)の設定等を通して,同僚性や授業改善に向けた実践的指導力の向上を図る。

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© 2022 日本学校改善学会
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