2022 年 4 巻 p. 102-111
本研究では,3年連続で生徒数の減少に陥った公立普通科A高校の現状を分析するため,様々なデータを基に原因の解明に迫り,明るい未来につながる生存プランの構築を目指すことを目的とする。卒業者数,国公立大学の進学率,入学者割合などを視覚化し,また,地元5校の中学校へのアンケート調査から中学校の現状と高校に求めている条件などの共通点を見付け出すこと,さらに,近隣の私立高校の減少率(転出者率)との比較や全校生徒を対象としたアンケート結果の分析を行うことで,今置かれている状況を教職員全体で直視する。その中で,部活動の存在価値を始めとした生徒が求める要素をデータから読み取り,チーム魅力化のために組織として対応するべき方向性を探っていく。来年度に向けた取組として,管理職の協力を得ることで新しいチーム編成案を掲げ,総合科目選択制度や総合的な探究(学習)の時間などの有効活用に取り組み,校内外に魅力を共有するプランを作成する。