抄録
本研究の目的は,どうすれば若手教員が自信をもち,生き生きと教育活動にあたれるのかを解明することである。そのために,環境づくりの観点から,3年目教員を対象に毎月アンケート調査(全29回)を実施し,職務状況を明らかにすると共に,今年度の「職務遂行上の不安感」の特徴を捉えた。また,人づくりの観点から,若手教員でチームを組みOJTを行った。調査結果から,コロナ禍が若手教員を疲弊させ,キャリア発達を阻害していることが明らかとなった。特にウェルビーイングが顕著であった。教職適応に向けてキャリア発達を促進するためには,児童・生徒・保護者・同僚・管理職の教師に関わる信頼関係を構築することが重要であることが示唆された。信頼関係を構築するためには,職能成長も重要である。人づくりの観点からは,ニーズに応じたOJT実践を意図的・組織的に行うことで,若手教員の職能成長につなげることができた。