2021 年 40 巻 1 号 p. 35-39
目的 : 大腿骨骨幹の前弯角外弯角および脛骨関節面内反角後傾角に影響を与える因子の探索を行った。
対象と方法 : TKAを行った124膝において, 術前の大腿骨および脛骨の形状と, 症例の年齢・体形との相関をみた。110膝では骨代謝因子の検討も行った。
結果 : 年齢・身長・体重・BMI・%YAM・BAP・TRACP-5b・前弯角・外弯角・内反角・後傾角の平均は, それぞれ, 75.2歳, 151.7cm, 60.6kg, 26.2, 76.4%, 15.1μg/L, 425.9mU/dL, 10.1°, 1.6°, 7.7°, 9.4°であった。大腿骨前弯角および外弯角に対する年齢・身長・体重・BMI・%YAM・BAP・TRACP-5bの相関係数は, 0.15, −0.18, −0.15, −0.07, −0.20, 0.02, 0.18と, 0.23, −0.25, −0.18, −0.06, −0.25, 0.20, 0.28であった。弱いながら, 高齢化, 小柄, 骨粗しょう症と大腿骨骨幹弯曲との間に相関を認めた。一方, 脛骨はすべての因子と相関を認めなかった。
考察 : 脛骨関節面形状は, 成長期終了までに完成する。一方, 大腿骨骨幹弯曲は加齢・体形・骨代謝の影響を受けた。脛骨のconstitutionalに対して, with ageと表現できる形態変化を認めた。
結語 : 加齢により小柄となり骨粗しょう症にて大腿骨は弯曲するが, 脛骨形状はこれらの影響を受けない。