日本関節病学会誌
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原著
表面置換型人工PIP関節置換術の5年以上の中・長期成績
新妻 学稲垣 克記久保 和俊川崎 恵吉
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2022 年 41 巻 2 号 p. 27-32

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抄録

目的:表面置換型人工PIP関節置換術の術後5年以上の中・長期経過観察例を評価すること。

方法:21年間に施行した38指のうち,5年以上経過観察し得た10例12指を後ろ向きに調査した。機能評価を統計学的評価した。

結果:使用機種はAVANTA-SRが7指,石突式人工指関節が5指であった。原因疾患は変形性関節症が11指,外傷後スワンネック変形が1指だった。手術アプローチは背側アプローチが3指,掌側アプローチが9指だった。術前・術後のPIP関節可動域は,屈曲では平均62.1°から71.7°へ有意に改善した。伸展では平均−33.3°から−22.9°へ減少した。Mayo clinic scoreはGoodが9指,Fairが3指だった。手術アプローチ別で術前・術後の屈曲伸展arcを比較したが,有意差は認めなかった。掌側アプローチの1指において術後転倒受傷し背側脱臼となり,屈曲強直となったため最終的に遠位コンポーネントを抜去した。再手術率は12指中1指で8.3%であった。X線評価はコンポーネントの沈み込みを12指中4指に認め,1指に橈屈偏位を認めたが,bone cement interfaceの沈み込み変化は術後3年程度で出現し,それ以降は安定した。

考察:術後3年以内は沈み込みを生じる場合があるため注意して経過観察する必要がある。

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