抄録
de novo ゲノムアセンブリ結果から、概要・完全配列(draft and complete genome sequences)にする作業は、基本的な塩基配列解析用プログラムの活用や自作、プログラム実行結果の検証や合理的な解釈など、ウェットとドライ両面の幅広い知識とスキル、そして精神力を要する。第 8 回は、 PacBio データの de novo ゲノムアセンブリの後処理として、特に染色体ゲノムに相当する長いコンティグの検証作業を解説する。具体的には、 DFAST による乳酸菌に特化したアノテーション、 BLAST の実行と可視化、環状染色体の完成、 Illumina データのマッピングによる検証と修正について述べる。ウェブサイト(R で)塩基配列解析(URL: http://www.iu.a.u-tokyo.ac.jp/~kadota/r_seq.html)中に本連載をまとめた項目(URL: http://www.iu.a.u-tokyo.ac.jp/~kadota/r_seq.html#about_book_JSLAB)が存在する。ウェブ資料(以下、W)や関連ウェブサイトなどを効率的に活用してほしい。