抄録
Lactobacillus gasseri STB 10239のラット腸管内でのコロニー化と便中の大腸菌群の菌数変化ならびに発癌物質の生成に関与するβ-グルクロニダーゼとβ-グルコシダーゼ活性に対する制御について検討した。
その結果,本菌株はラット腸管に良好に定着し,投与後においてもその定着現象が持続することを認めた。また,便中の大腸菌群ならびに嫌気性細菌は顕著に減少した。また,便中のβ-グルクロニダーゼ活性も顕著に低下することが確認された。本実験での結果より,本菌株はヒトに対しても優れた整腸作用を発揮することが推測された。