抄録
河川において,グレイザーが付着藻類をケミカルキューによって認識しているかどうかを,匍匐型グレイザー・ヤマトビケラGlossosoma sp.と,時間差により現存量を調節した付着藻類タイルを用いた2種類の実験により検証した。
明暗の2光条件下両方におけるヤマトビケラのハビタットユースは,付着藻類があるタイルの方が,ないタイルよりも有為に高かった。
一方,明条件において,付着藻類がある場合に有為に巧みな最適移動方向をとっており,付着藻類現存量の増加に伴って,この移動方向は有為に巧みとなった。
よってヤマトビケラは付着藻類のケミカルキューを認識して移動方向・ハビタットユースを変えている可能性が示された。