2015 年 7 巻 p. 66-76
この論文は,奈良時代から平安初期まで,漢文が日本の和歌に与えた影響を分析することを目標としている。このテーマは色々な観点からアプローチができるが,私の観点は,日本語の表記または表現に漢文がどのような影響を与えたかに焦点を絞ることにする。具体的に,どのようなプロセスを通じて平安初期に,905年に編纂された「古今和歌集」に和歌が仮名表記で書かれ始めて,それから,その形に固まって,和歌の発展に大きく促進をもたらし,今日まで変わらないままで続いたかはこの論文の試みである。